麻疹(はしか)マニュアル

 

成人の麻疹

【成人の麻疹】…このタイトルを見て、え〜!?っと思ったあなた!「はしか」は小さな子供だけがなる病気だと思っていませんか?最近は大人のあいだでも麻疹が流行しています。もう小さい頃にワクチン接種したから大丈夫、と安心せずに成人の麻疹についてもよく知っておく必要があります。

麻疹は子供だけがかかる病気じゃない!

 

ここ数年のあいだ、春になってくると全国各地で麻疹が流行しています。なんだか、毎年の嬉しくない恒例行事のようになっていますが、春になるとその流行がやってきます。どの地域でも幼児や小学生だけではなく、中高生や大学生などの青年層でも流行しているのが特徴的といえるでしょう。20歳以上で20代〜30代の人をメインとして発症するものは「成人麻しん」とも呼ばれるんですよ。学級・学校閉鎖、休講などが相次いでいます。大都市などでは、麻疹のかんせんするスピードも速いことが、患者の急増につながっているのかもしれません。ここで2013年7月現在のデータを紹介しましょう。

感染症発生動向調査 2013年7月10日現在

感染症発生動向調査 2013年7月10日現在のグラフ

※ 国立感染症研究所(http://www.nih.go.jp/niid/ja/)データより抜粋


これは、どの年代が麻疹にかかりやすいかを示したものです。このデータから見てもわかるように、20歳以上の人が発症する可能性が高いということになります。けれど、どうして、こういった若い年齢層に「はしか」が流行しているのでしょう?その理由については次の項目で説明することにします。

今なぜ麻疹が流行しているの?

 

昔から子供のかかる病気と思われていた「はしか」がなぜ今15歳以上の人(大人)によく見られるのでしょうか?大人の麻疹の大きな原因として、2つのことが考えられますね。その1つは、免疫力の低下が挙げられます。以前に比べて、みんなきちんと予防接種を受けるようになったため、地域で「かんせん症」があまり起こらなくなりました。このことでウイルスに接する機会が減ってしまい、かえって免疫力低下に拍車をかけたというわけです。さらにワクチンそのものも、時が経つにつれて少しずつ効力が落ちていきます。なので、上記のように流行が少なくなってからは、ワクチンの効果は10年ほどしかもたないと考えられています。2つ目は10代後半の人たちは「はしか」のワクチンを接種していないことが原因と言えるでしょう。幼い頃のワクチン接種を体調不良や副作用に対する不安などなんらかの理由で受けることができずに、そのままズルズルと…という大人も少なくありません。未接種の人や過去の接種から10年以上経過している人は一度病院に行くことをおすすめします。

大人がかかる麻疹

 

【麻疹の症状】のページで説明しているものと、同じ症状が大人の「はしか」の場合もあらわれます。大人の場合は子供よりも重症化することが多く、高熱やひどい咳のほか、肺炎や肝機能障害を引き起こして、1週間近くもの入院が必要になったりすることもあるんですよ。子供は完全に回復するまで2週間弱かかるとされていますが、大人の場合は病状によってそれ以上の日数がかかることもありますね。さらに、子供は小児科を受診するので、小児科の医師は麻疹の症状も診察し慣れていますよね。ところが、大人の場合はそう簡単にいかないケースもあります。小児科ではない内科の医師は、風邪と間違って「はしか」と診断するのは難しいみたいですね。発熱の数日後に発疹が出るので、その間に飲んだ市販薬が原因だと思ってしまうこともあるようです。一つの病院だけではわからずに、何軒かまわってようやく判明することも…。それらしき症状が見られたら、大きな病院で診てもらったほうがいいかもしれません。

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